長女純帆の成長

あの子も空手は楽しい。けど自分にも意見があったみたいだね。それが言えずにいて苦しかったようだ。俺はオッカナイ師範に堂々と、師範それは違うよと言えるようになれ。と言ってはいた。純帆はその一歩を踏み出そうとしていたんだよ。結局は言えなくて、裕子に話すことで裕子から俺に伝える形になったが。でも俺が分かったと言ったら純帆も安心して普段の生活の中でも俺に対して遠慮がなくなってきたよ。次女の臨はというと、アイツは今までそんな遠慮なんか微塵もない。俺と組手で向かい合ってみると分かるもんだ。自主性。何よりもそれが大事だ。ただ純帆には直接俺に意見を言えるようになれと言っておいた。裕子も一度は促したんだけどな。まぁ、もう少し。