武道、健康の秘訣は姿勢

最近稽古をやっていて気が付くことは身体の姿勢の問題だ。治療でもこの姿勢は重要なんだが、たいていの人は勘違いしているのが実情だ。年中いい姿勢でなければいけないなんて言うことで、下手すると矯正バンドまで購入しちゃう人もいる。これは今すぐ止めたほうがいい。身体を拘束しても、それはかえって歪みにつながるからね。俺は今までこれが良い姿勢だということにとらわれずに体をほぐすことを勧めてきた。でも、これが良い姿勢だということにこだわりたい人が出てくるかもしれないということで説明しておこう。人間は立っているときは腰と腹が緊張しているものだ。これが疲れてくると、この腰と腹を休めようとして歪みにつながるんだけど、そこは今説明するとかえって分からなくなるからやめておく。良い姿勢とは…。普通に立っていただき、腰と腹に緊張がしていることを確認していただきたい。確認できぬ場合はそのまま腰を反ってみるとわかると思う。確認できたら立った状態で腰と腹以外の緊張をすべて捨て去るようにする。空手家の柳川正弘先生は立った状態で一瞬眠れるような状態という。座ればこの緊張はなくなる。少なくとも北朝鮮の兵隊さんの姿勢が正しいことにはつながらない。でも体の力を抜く作業、簡単ではないよ。単純な空手家は「それでは人を倒せない!」なんて言うけど、力を入れてみな?逆に相手にそれが悟られ、自分の技はその時点で読まれてしまう。素人考えで空手は力と力のぶつかり合いだと体現して手っとり早い解決を図っても無意味だ。それでは結局むなしい結果で終わってしまう。武道、健康の目的は自分と向き合い、安らぎと癒しを得ることにある。相手の当たってからというのは、これは別の機会に説明しよう。