経験を活かす

新しいことにチャレンジするときも人生経験は生きる。空手をやってきたことが治療技術を覚えるのに役に立ったが、俺はまさか役に立つなんて思いもしなかったよ。頭で空手を理解したからじゃないんだよ。体で覚えてたから生きたんだけどな。何となく体の構造は理解できてはいたが、この辺は苦労したな。でも、後々カイロプラクティックの考え方が空手の基本に役に立ったよ。空手でもなんでも頭で理解してる人は経験値にはならない。当然経験を活かすなんてことは無理な話だ。それはあくまで雑学であって生身の身体で経験したことにはならないからな。こういう人間も空手を指導してたりするから、これから習おうとする人は十分その点を気を付けてみたうえで入門した方がいい。やっぱり馬が合うじゃないけど、そういうのは大事だな。経験値にするわけだから、そういう意味でも覚えるのに厳しさは必要になってくる。この点公務員は理解できない人が多いんだよ。すべてマニュアルで動こうとするから、それこそ経験値なんてものはゼロだ。その点伝えるのに苦労したよ。いや伝わったかどうかも怪しいけどな。例えば経験によって身についた根性も何かと役に立つね。治療技術を覚えるとき、いやがらせ、いじめようとする輩がいたけど、逆に「それ、しごいてるつもりなの?」ってあおってやったことがあるよ。もっとやってみろよってね。技術をしっかり身に着けて謝らせることが出来たけどな。無門会会長の弟さんで富樫宜弘先生は頭で考えるのではなく、肚で考える人を育てると言っていたけど、全く同様の考えだ。今、4トントラックの見習い中だが、ここにも経験値は生きてるみたいだ。「熊田さんはいろいろ経験してきたことを活かしているな」と指導員に言われたよ。