いじめ克服

道場に通う少年にしてもこういう課題を持つ子は多い。克服できた子もいるが、残念ながらいじめられるから空手をやめるなんてガッカリさせられることもある。俺もいじめは受けてきたぞ。誰も信じてくれないけどさ。中学の時な。でも今考えてみると、いじめを受けてよかったよ。いじめを受けなかったら、空手修行を一生やっていくなんて考えられなかったもんよ。空手をやるために必要な準備段階だったと思ってるよ。高校時代にはヤンキーが嫌がるようなヤンキーを一発パンチをくれて大騒ぎになったこともある。大学生くらいになって我がもの顔で歩くようになってな。人は道を開けてたよ。そんなころだ。無門会本部の指導員が嫌でな。空気悪くするもんだから、逆にいじめてやったよ。弱いものなんかいじめないぞ。カイロプラクティック治療の修行中も、いじめるやつはいた。「どうだ、俺のしごきは?」なんて言うから「あ、しごきのつもりだったんですか?先生しっかりしてくださいよ。舐められますよ」って逆にあおってやったよ。そんな奴に精神的に追い詰められるどころかヘラヘラしてたよ。お役所連中なんかは対応悪いときはずばずば言ってやるよ。だけど仕事をちゃんとやる人間はいじめない。天狗になってる人間が対象だ。空手は自分と向き合ういい機会を与えてくれる。揺るがない自分が出来上がる。いじめる人間が哀れに見えてくるよ。