目隠ししての組手

これは大きい子と小さい子が組手をやるときに、大きい子にハンデをつける意味で前からやってはいた。見ている人は「前」とか「右」とか大声で教えてね。でも、俺はふと思って、静かにしてもらうようにして、目隠ししている側にも気持ちを鎮めるように指示したんだよ。案外できる子は出来るんだよ。そこでやり方を変更。学年、体格的に同じくらいでも片方の子に目隠しさせてみた。うまい子はいるんだよ。見学していた父兄から拍手が出たくらいだ。俺の長女の純帆は一番落ち着いてたような気がする。白帯だが1学年上の子にカウンターで突きを入れて勝っちゃうくらいだからな。はやと君も上手だった。道場の中で一番の技の使い手のりお君ですら難しい。気配、音が重要なカギを占める。見えないものをあがいてみても見えるようにはならないからさ。冗談じゃねぇってあわてちゃう子もいるけどな。どうせ見えないものと開き直った方が相手に対処できる。人間にはやっぱり動物的本能が隠されているものだと改めて思った。これからも続けてみよう。いい練習方法だ。