無心

俺は誰かと組手をやった時に感じることがあるよ。ていうかやっている時には気づかないんだ。組手なんかで相手にどんな技を掛けたか忘れているんだ。言ってしまえば無我夢中だな。少なくとも相手に掛けようとしているうちは無心にはなれない。気がついたら相手の懐に入っていたとか、相手が倒れていたりが無心だから。形の稽古をしていても形を行っている最中を記憶になく、気がついたら形を終了していたなんて事があればそれは無心だな。俺は形の稽古では感じたことないなぁ。まだまだ稽古が足りないか。ただなろうとしてなれるものではないからな。ただただ稽古あるのみだ。世間で良く言う、邪念雑念を振り払うなんて事ははっきり言って禁物。邪念雑念を振り払う行為が邪念雑念だから。それもこれも受け入れて、かつ気にしない事だ。案外乗用車を運転している時にあると思うが、気がついたら目的地近くまで来ていたとか、運転している最中の事を忘れているような事はあるはずだ。誰でもなれるものなんだ。仙人の域に入って初めてなんていうバカな事ではないよ。