先日入門した兄弟二人

少年部に入門した二人。どうやら道場の空気に慣れてきたようだ。ただ、礼儀は当然のことながら知らないからね。目上の人に平気で失礼なこともやってしまう。基本稽古もよそ見しながらやってしまう。俺はあえて後ろに隠れてるんだけどね。その間は指導員の裕子と少年部の選抜に出ている子が主に引っ張っていくんだけど、指導に威厳がないからなめてかかられやすい。裕子はそんなとき「鬼来るぞ、鬼!」と言って前を向かせる。鬼は当然俺の事だけどさ。面倒見のいい少年も真似て「鬼来るぞ、鬼」だもんよ(笑)。まぁそれでまじめにやってくれるなら何でもいいけどね。この二人ちょいと生意気なところはあるけど、道場で稽古してればいっぱしになると一目見て思ったからね。だから俺は体験初日にでかい声を出してやったよ。たまには「こらぁ!」ってでかい声を張り上げてやる必要もあるとは思うけどな。道場は楽しく稽古できなきゃな。冗談も交えてさ。調子に乗ってふざけさえしなければケガも防げるし、常に恐怖にさらす必要なんかない。時代も違うしな。確かに一昔前までは恐怖にさらして根性から鍛えたりしたけどさ。今は根性を鍛えることより技術優先だしな。以前道場にいた黒帯は緊張感自体違っていた。今黒帯がいたとして、昔の黒帯と対峙したら昔の黒帯には指一本触れることもできないと思うよ。技術では今のほうが高いのは確かだが。この二人の元気のいい兄弟。これからどう育ってくれるかな。楽しみでしょうがない。空手師範をやっていて生徒が育っていく様を見てるのが一番やりがいを感じる時だ。単なるビジネスではないんだよなぁ。