治療家は…

健康を売り物にしているからね。自分が体調不良になることは許されないんだけどさ。たまにどうしても出てきてしまうことがある。もちろん患者さんの前では弱みは見せないよ。治療家のプライドか。30代のころ、ギックリ腰になってね。激痛の中、ヘルニアの患者さんを治療したこととか、その他にもいくつかあるよ。でも先日の帯状疱疹は仕方ないんじゃないかという声も出た。どうなんだろうね。疲れがたまっていたのは確かだから防ぐことももしかしたら可能だったのかな?もちろん休まずに空手指導もしたけどな。衰えもあるからあの時は自分なりに対処してはいたが、帯状疱疹になることは防げなかった。どうしようもなかったのかなぁ。逆にあの件以来、無理はしなくなったけどさ。なんでも未然に防げるくらいなら治療家として完璧な姿か。俺もまだ未熟さを感じるよ。治療家の中には名を挙げたことで、そこで油断が生じて食べ放題飲み放題をやらかして糖尿病になった人間も多い。全日本○○生活普及会の治療家にはそんな輩が多いと聞く。お金が入るんだろうね。それをやらかして不健康生活を送るようになったら治療家をやめるべき。ちょっとばかり権力を握ったからって稽古もしなくなってふんぞり返った空手家も同じだ。金もねぇし、権力も俺にはねぇよ。役職なんか全部捨てた俺にはそういう輩はうらやましくもなんともない。むしろ哀れだと思うよ。