空手の持つ可能性を

空手の持つ可能性を求めてはいるけど、人対人の強さというよりは効率の良い動きを求めてるんだよ。力じゃない。無駄な動きも生じない。脱力の仕方にそれが隠されてるんだけどね。これを求めてると精神的にも相当な落ち着きがなきゃできないことに気づく。力じゃないなら女性でも大男を軽くひねったりと思う人が多いんだけどね。技をリアルに習得するには最初は力だ。すぐ習得できるわけじゃない。だんだんとコツが分かってきて力が要らなくなる段階を踏む。大男をひねりたければ、当然場数を踏んだうえでの話だからさ。よく勘違いされるし、柔道初段の女子で俺に柔道なら負けないと言って、挑戦?してきた子がいるけど、俺が柔道白帯でも負けるわけないんだよ。もともと空手で鍛えられていた専門的な体力はあるわけだし、空手にも投げはあるんだよ。特に女性は外に戦いに行く生き物でもないだろう。今は時代が変わってきてるけどさ。男子とは大本が違いすぎる。その点を踏まえて武道をやってほしいねぇ。40代前半までは俺も力には自信があったんだよ。プロレスラーに「力ありますね。」と言われたことがあるし、柔術をやってるアメリカ人にも「ミスタークマダ、あなたは怖い」と言われたよ。けど、それを使わぬところに武道がある。ましてや、力を使わない技を習得してもそれを使わないようにしてこそ修業だからな。今は蹴り技を研究中だ。