周りより強くなっても…

道場に自分より実力がある人がいないと組手は強くなれないものか？たとえば小学６年生くらいになると、周りは小さい子だから組手相手がいなくなるという。でもこれは考えが甘いよ。喧嘩じゃないんだ。ハチャメチャ体力任せでやることだけではないんだぞ。相手を冷静に観ていく、それで相手に合わせて動いてみろよ。難しいぞ。自分のことだけ考えてればいいかっていうとそうではないんだ。その点理解できぬ父兄は多い。じゃぁ、俺は強くなれないのか？いや、まだ実力は伸びてるぞ。勿論試合に出りゃ体力は落ちてるからな。何もできないうちに終わっちゃうよ。でも若い者を翻弄することはできる。こういうのは３０代半ばあたりからできてくるもんだ。プロレスラーは相手の技を受けることから始める。お客さんを意識しなきゃいけないから全部よけて楽してたらお客さんは逃げていくしな。敗北寸前まで自分を追い込み、紙一重で逆転。試合で自分を伸ばす練習ができるんだ。組手なんてガキの喧嘩みてぇに思ってちゃその人は小学生にもやられちゃうよ。小学４年生くらいになれば自分の父親よりも強くなるよ。小学生と言えどこんなにも頭を使うものかと感心するくらいになる。これは実際にやらなきゃ理解できない。見てるだけで理解したつもりでいる父兄が多いが、これは実際やってる子供には迷惑な話だ。