弟子が去る時

これはさびしいね。何とも思わない人なんていないだろう。どんなにひどい弟子でもさびしいよ。俺は生徒が去るときはさびしいけど、「またできる機会があったらいつでも来ていいよ」と一言言うようにしているよ。去る者は追わずだ。でも俺は過去、ある団体をやめたときは「やくざ呼ぶぞ」とか「拳銃も安く手に入ると息巻いてる」なんて連日のようにメールが届いてね。自分のホームページにも俺のことを書いてたみたいだが、後にそこをやめた道場の先生が俺のことを書いた部分を消すように言ったらしい。ある連盟をやめたときも腹いせだろうね、他の連盟に声かけて俺を入れないようにしたみたいだ。先日もとある会の入会を断ったら、完全無視だもんね。俺はこんな小さい器でありたくないね。決して大きい団体だから器が大きいかって言ったらそれはないもんな。人集めがうまいだけなのかも。そりゃあ、俺も問題起こして辞めた人に関しては何も言わないよ。温かい言葉をかけるほど人間は出来ちゃいねぇけどさ。腹いせはみっともない。ましてや武道家ならなおさらだ。中には道場をやめないようにするために退会費用だとか言って高い金額を要求するような輩もいると聞く。師範であろうが生徒であろうが初心忘れるべからずだ。いくら指導者であっても自分が生徒で師匠がそんな有様だったらいやだろう。先日辞めた会はだらしない指導者がいる中で変な指導者を排除しようとする会だ。でもやることは一緒だからな。辞めて良かったよ。俺も今、ある連盟に所属するかを悩んでいるところだ。それはあくまで自分の欲なんて関係ない。道場生の意見の上で動くつもりだ。