俺の愛読書

柳川昌弘先生著の空手の理、続空手の理が俺の愛読書だ。柳川先生の本は他にもいくつか持ってるが、この本はとにかく俺にとって迷いが生じたとき教えてくれる。学生の頃買った本だ。俺が無門会に所属しているとき買ったものだ。当時の無門会は、他流派を批判の対象にしかしていない時代だったが、それでも買っちゃったんだよね。でも、当時の若造が読んでも難しく、意味を理解するのに時間を要する。今の俺の空手の知識でようやっと理解できるに至った本だ。それでも俺にとっては当時からなくてはならぬ本でね。その当時にもそれなりの理解はしていたが、読めば読むほど空手の奥深さ、楽しさが分かる。読めばわかるが、中身は空手に限った本じゃない。武道家が人間として忘れてはいけない倫理的なものも書いてある。振り返れば9割の空手指導者が忘れてしまっていると思う。初心を忘れず練習する必要があるとかね。指導者になったとたんに政治的、宗教的なものに走ってしまったりしている人が多い。そういうものは必要な時に必ずついてくるものなんだから、そういうものに走る必要は全然ないと書いてある。俺は柳川先生みたいになれればいいなと努力しているが、とある先生は「それは自惚れだ」という。自分ができないからと言って、他人がその域を目指すことを良く思わない。努力することがうぬぼれだったら何を目指せばいいのかねぇ。その先生は組織欲、金銭欲に負けていまい、俺は縁を切っている。