いじめ対策に空手を…

こう考えるのはすごくわかる。俺もいじめられてたことがあるからな。ただ、親が勘違いしないでほしいのは、技を身に着けさえすればいじめられなくなるというわけじゃない。弱いからいじめられるんだからさ。残念ながらいじめられる方が悪いんだよ。だから空手をやることでいじめを克服するという事は空手ではいじめられるより苦しい思いをして、それを乗り越えることで克服できるわけでね。これを乗り越えていじめを克服できた道場生はうちにもいる。いじめもいじめと感じなければそれはいじめにはならないのであって、親がいじめた方が悪いと感じてるようじゃまずい。

最近は体験に来た中でも、勝ち負けは気にしてないとは言うけど、負け犬を良いと言ってるわけじゃない。だらしない、自分に負けてるような試合をやってるようでは俺も怒るよ。看板に誰にでもできる空手と書いてあるのを、誰でも簡単にできると勘違いしちゃう人も多いが、それと同じで最近はこういう勘違いをする親が多い。

最近は過保護な親が多いね。だから子供に空手を習わせる以前に親が空手を習った方がいいんじゃねぇかっていう例が最近はよくみられる。かわいい子には旅をさせろという。うちの長女には俺は厳しいよ。組手で泣きが入ったって、はっぱかけるからね。でも、長女は稽古が終わったらニコニコして俺にすり寄ってくるぞ。今のうちかもしれないが、俺の隣で寝てるぞ。俺の苦労が伝わってると感じるよ。俺は自分を追い込んでる自分の稽古姿を見せてるからな。

こういう中、大会で子供が優勝なんかすると親は涙もんだぜ。親子で苦労を分かち合ってるからだ。