武医同術

こんな言葉聴いたことないと言う人は多いだろうなぁ。ましてや武道は人を仕留めることで、医学は人を助けることだから別物だろうと言う人は多いだろう。俺もNPO法人空手道熊田道場からNPO法人純和会にするとき、事業内容に治療、健康分野も加えたとき、市役所の職員も「別物じゃないのか」と聞いてきたくらいだからな。武道は長くやってる人ならわかると思うが、闘わずして勝つ、相手を傷つけずに争いごとを終わらせる術だ。若い武道家だとこんなこと言っても分からないだろうが。治療も俺の先生は言ってたよ。「治療の極意は患者さんを施術しないことだ」とね。元々自分の体を悪くしたのは患者さん自身の生活習慣そのものだ。それを改善することが先決だもん。それができないからこそ、純和会では自力整体法も指導してるんだけどね。こういう事は若者じゃなくても理解できない人は多いよな。金さえ払えば完治するなんて思ってる人もいるわけだからさ。「自分の体は自分がよく知っている」とか「自分の体は所詮自分で治すもんだ」というセリフは昔から聞いていたけど、全くその通りだよ。

俺は治療も空手の組手もやってるから分かるけど、相手をよく知ることだよ。患者さんなんか特に最初なんか警戒意識もあるから力が入っちゃうものだけど、話に熱中させておいて、サッと矯正しちゃうなんてこともやるからな。組手に似ているよ。組手も施術もある意味共通してるんだよ。プロレスラー藤原組長とアントニオ猪木は格闘技はSEXにも通じると言ってたな。あ、それは話が脱線したか。

やっぱりいた!正月ボケ少年

案外初心者は大丈夫だったな。上級者が正月ボケで練習して、俺に怒られたよ。他に冬休みの宿題が終わってなくて練習を休んだ奴もいる。これも上級者だ。練習にとにかく没頭する分だけゲームとかにもはまっちゃうのかもしれない。うちの娘は大丈夫だったな。練習態度で怒られることなんてねぇなぁ、うちの娘は。赤ん坊から道場の雰囲気を知ってるわけだし、俺と生活してればどういう時お壊れるかが分かってるんだろうね。正月ボケで怒られた子の母ちゃんは道場に向かう前からボーっとしてる状態に気づき、「師範に怒られっゾ。」と注意を促してたらしい。案の定だ。いつもなら簡単にあしらっちゃうような動きがまったくないんだもん。あまりにのそのそしてるから、カミナリを落としてやったんだよ。じゃないと怪我するよ。俺は道場指導は少年部も一般部もギャグを飛ばして楽しさを出すようにしているけど、少年部はその反面怖さも必要だ。アメとムチだな。一般部には怖さなど出す必要なんかない。大人はチンタラする奴は注意してもチンタラやるからな。でも少年部、休みになると気が抜けちゃうのは初心者じゃなく、慣れた上級者だというのはよくない。このまま空手から離れたら、間違いなく乱暴者になるよな。でも、上級の生徒の父兄はやっぱりしっかりしていると感じるよ。まぁ、上級者と言えど空手歴は3~4年だ。当然と言えば当然だな。まだまだだよ。

 

時間がない

歳のせいかなぁ。というより家族を持ったからだと思うが、練習するにも時間が限られてきちゃう。1分1秒も無駄には出来ないと思うよ。夕方になったら娘を保育所に迎えに行かなきゃならないし、今日は夜には少年部があるから公民館のカギも借りなきゃいけない。結構あわただしいんだよ。だから自分の練習もちょっと休んでからというわけにもいかない。俺自身、練習するのに長い時間はいらないが、というより長い時間練習できないから短時間に集中して練習するようにしている。独身の頃なんか居合の稽古に4時間くらいぶっ続けでやってたことがあるが、これは模擬刀での話だ。真剣になるとせいぜい20分でいっぱいだ。それで集中して行う方法が分かった。筋トレも時間がなければ短時間で追い込む方法を使う。一番は集中力の問題だからね。でも空手の練習となると、空手の体になるのに時間がかかることがある。空手の体と言ったが、気持ちなのかなぁ。練習していると「あ、これが空手なんだな」と感じることがある。若いころ無門会で高段者の人がそんな話をしていたが、俺も今は感じることが出来る。だから空手の稽古に関しては少し時間がかかる。だから空手に関しては少年部が始まる前に俺は練習しておくんだよ。気合が足りない状態で指導はできないからさ。さて、時間だ!娘を迎えに行くか。

カールゴッチ氏の言うとおり

若者は練習すべきだが、歳を取ったら練習しなければならない。プロレスの神様カールゴッチ氏は言っていたが、俺自身30年以上空手をやってきて、つくづくそう思うことがある。何故かと言われてもわかんねぇンだよ。今は人に指導する立場だからさ、人よりも常に前にいなきゃいけないわけだから常々練習するし、練習しないと身体の調子も悪くなる。そうせざるを得ない状況になる。カールゴッチも同じ状況だったのかなぁ。でも試合に出るわけでもない68歳の時点でスクワットを2000回もこなす必要があったのか?若手レスラーに練習に行くのが嫌だと思わされるくらいの練習を一緒にやっていたというんだからすごい人だなぁと思う。俺も最近は正月で体重が増えちゃったから走るようにしているよ。俺はもっぱら一人で稽古するときは形をこなすだけだ。これだけで格闘技に生きる。格闘技をやってもまだまだ負けない自分がいることにびっくりするときはある。ずっと続けてきてよかったと思うし、これからもそれは変わらないだろう。ただただ練習を楽しむだけで充分だ。カッコつけか何かは知らぬが、組織作りもいちいち気にしない。新興宗教の教祖様みてぇになる必要なんてない。人集めばかり意識しちゃってる人もいるが、自分が練習を楽しめてなかったら、せっかく集めた人も離れていくんだぞ。弟子もおかしな方向に走ってしまう事もある。カールゴッチのようになりたいね。生涯プロレスの為に生き、強いレスラーを育てた。空手で同じく俺はやっていくつもりだ。

初稽古

今年初めての稽古だった。一般部も少年部もだ。一般部は国際統合徒手格闘技連盟に加盟したことで、徒手格闘技の練習を主にやった。大越君は真の武道を求めているという事で、みんなでナイハンチ初段の形をやって、組手をやった。組手にも生かせるし、武道としてもこれが入門形で生涯続けなきゃいけない形でもある。組討ちの練習はせず、とにかく基本からやってみた。練習形態もいまいち決まらないが、この練習は主になって行くと思う。大越君とは形からみっちり稽古を一緒にやっていく予定だ。

少年部は何よりも正月明けなので、気が抜けてないか、それが心配だったが心配いらずだった。俺が基本から組手まで指導した。りお君、ふうが君は今日は休みだったので、俺が中心に仕切った形だ。正月ボケがなかったので、年末からさらに進歩した練習ができた感じだ。正月ボケがなかったってことは今まで普段の練習に違和感なく、楽しめてる証拠だと思ってる。

俺も居合の練習をしばらくぶりにできた。いくら練習しない休息とはいえ、俺にとってはストレスなんだなぁ。練習できる喜び。正月やお盆くらいは休みでも俺にとってはそのマッタリ感を吹き飛ばす勢いになる。

俺が戦いが好き?

戦うことが好きだから空手をやっているなんて言う人がいるけど、俺は戦いは嫌いだよ。争う意味でね。平和がいいに決まってるじゃねぇか。そういう意味では幾度も揉め事にもあってきたよ。むしろ誰よりも戦いは嫌いだよ。戦いが好きな人だったら、空手家が人に対して優しくなれるわけねぇじゃねぇか。空手をずっとやってきてるやつで戦うことが好きなんて言うやつはいないだろう。人を見る目がねぇンじゃねぇか。矛を止める道が武道だからな。組手やスパーリングをやってるけど、俺はこれを戦いだなんて思っちゃいない。動物のじゃれ合いと同じで、協調性を図るための手段なんだよ。俺にとって戦いというのは刀でバッサリやっちゃう事を言うのであって、人に勝っただの負けただのを競うことはただのゲームとしか言いようがないだろう。だから大会に出ようなんて思わないしな。若手の発表会、運動会とは見るがな。ケンカと区別もできないようなやつが空手を知ったような言い方をする人がいるけど迷惑な話だよ。父兄などにもいるけど、近くで何年観てたって、実際やってなかったらただの素人だからさ。歳とればやがて体力は衰えてゆく。そこからが本当のスタートでそれが武道だ。まだ練習してるんですかなんて聞いてくる人がいるけど当たり前だよ。戦うと言えば自分との闘い。これだけで十分練習する価値があるってもんだ。組手は自分との闘いじゃないなんて言ってた人がいたけど、あまりに表面的なとらえ方しかできぬ世間知らずとしか言いようがない。以前はこういう輩を冷静に流していたが、今は流せないような気がする。説明したところで理解なんかできないだろうから無視するね。無視しねぇとそれこそぶん殴りたくなるよ。いろんな意味で丸くはなるけど、逆に許せないものも増えてくるよな。

同級会

今日は中学時代の仲間と同級会があった。俺が突っ込まれるのは治療室の事と、額が広がってきたこと、腹が出てきたことだなぁ。みんな誰が誰だかわからなくてさ。名前を言われると、何となく面影を思い出してね。懐かしさ満載だった。話題になったと言えば、先生の事。後は忘れもしない、二瀬中との乱闘事件だ。民友新聞と民報新聞にはでっかく掲載されたね。「40人大乱闘!」「木刀で殴り合う」と当時の新聞の切り抜きも見た。当時の生活指導の先生はもうすでに亡くなられたが、近所のゴミ拾いを欠かさずにやっていたらしい。俺もあの先生にはずいぶん怒られたし殴られもした。懐かしい思い出だ。みんな口をそろえて言うよ。体当たり指導した先生には感謝の言葉しか出ないと。俺は結婚が遅かったからみんなの子供はすでに成人しているが、俺なんかこれからだからなぁ。なんて言う話とかも出てきてね。2次会には俺は参加しなかったが、同級会がまた開かれることになったら出ようと思う。そういえば18年前は俺が監事で同級会の打ち合わせをケンカしながらやったことも思い出す。あの時の同級会は大雪の中だったな。懐かしい思い出ばかりだ。