若い頃の稽古

今思えば突き技一つに全力投球してた。一撃必殺追求だな。でも無駄が多い練習だったなぁ。威力も身に付かない。組手をすればボコボコにされてケガをする。これではまずいと思って夜中1人で公園で毎日近く2時間くらい基本稽古、移動稽古をしたんだ。道場からは足が離れたりもしたけどな。それでもなかなか芽が出ない。今になってみればあの積み重ねはとんでもない力を発揮する原因にもなった。後になってコツを掴んで威力のある突き技を身に付けたよ。無門会の会長は誰かに教わったんだ。それは認めないと言ってたけど、俺から言わせれば教わろうが教わるまいがその人が身につけたならそれは本人だけのものなんだ。無門会のものというわけでもない。会長も現実逃避しているところがあったなぁ。あの頃は死んでもいいなんて思えてたし無鉄砲だった。あの頃の事を思い出すたびによくあんなこと出来たなと思う。かわいい娘がいる今は絶対やりたくないね。いい女に会えるかもしれないしな 笑。裕子が聞いたら怒るか。まあいいか。今のこのご時世、強さなんか求められない人にはバカげてると思うかもしれないけどな。俺も今の若い子に俺の真似だけはしてほしくないよ。強くなるには無駄を捨て去り、絶対なる一つの技を追求することにある。結果無駄にはならないんだけどな。