オリンピック空手

ハッキリ言ってしまうと苦言なんだよ。今日テレビ観戦したけどな。批判的な事はいいたくないんだけど、どう説明したらいいのか…。形はあれだけ迫力ある突き蹴りが出せること自体凄いね。我々には出来ない。ただあんなに体幹部を固めてしまったら一撃必殺はないよ。結局見せる為のものだから、姿勢は何があってもビッとしてなきゃいけないしな。猫背のような姿勢はご法度だろうが、猫背のようにした方が前に突き進むのに本当は無理がないんだ。治療家としても言わせてもらうが、若いウチしか出来ないぞ。生涯武道が障害武道になる可能性も潜んでいる。組手も拳の握りゼロだから、寸止めというよりはタッチだ。本来寸止めは一撃必殺の要領で完全に相手に体重を乗せつつ、皮膚に触れた時点で止めるという心臓がヒヤッとするものなんだ。あの遠い間合いを一気に入っていくスピードは凄いね。我々にはとても無理だ。我々は相手の死覚を突くからスピードはいらないんだが。日本空手道純和会では形はあくまで実戦の身体作りのためにある。大会では一回戦敗退間違いないよ。力の抜き方、締め方を覚える事で実戦に繋げることができる。だから、形をやる要領で組手もこなせる。オリンピックの選手は形の選手は組手が出来ない、組手選手は形が出来ない別物になってしまっているからな。必死に戦い抜いている選手にはこのような苦言は申し訳ないが、武道とスポーツとはこれだけ差が出来てしまうんだ。日本空手道純和会は痛みなどを自分で取りつつ稽古できるよ。