無門会がメジャー化しないわけ

俺が若い頃に所属していた無門会。格闘技とは違う完全武道団体だと標榜していたが、会長は一撃必殺をもってしたプロの興業を模索していたんだ。普段の稽古は防具は使用するが、みんな一撃必倒の威力を持っての組手だったからね。ハードなんてものじゃなかった。元々武道は一撃必殺を持っていながら戦わずして勝つことが目的だから、そんな血生臭い試合の興業なんて無理だし、会長自身世間知らずだったから。メジャー化しないよ。出来るわけない。それに俺は相手を押し除けてでも上に行こうというのは持ち合わせてなかったから俺が無門会での活躍は尚更無理な話だ。今でも生きているよ。そんな武道は。日本空手道純和会はケガさせずにそういう立会いをやるけど、あんな集中力はせいぜい1〜2回が限度だ。無門会はほぼ命掛けの真剣勝負だった。でもそれは人に知られないところでそんな技を磨いていくものだ。昭和のプロレスラーもあえて力をセーブしてお客さんを楽しませていたんだ。今回の2020東京五輪には空手が種目の一つになる。アマチュアの祭典で充分だろう。平和を願うためにあるんだしさ。それに俺にはかわいい娘がいるんだ。生きるか死ぬかの戦いなんかもうやってられないね。