護身の基礎

俺の次女の臨。長女の純帆と遊んでいる時でも空手技が飛ぶ。純帆に抑えつけられてもどこか自分の身体で使える部位で急所を狙ったりするからな。俺はこんな事教えていないんだよ。では何がというと基礎力は場数なんだよ。組手などは数をこなしているからどこが痛いかどの部位が武器になるかを身体が知っているんだ。娘も危険な目に遭ったわけじゃないが、教わった事だけで満足してるようでは到底何か起きた時には対応できるもんじゃないからな。世間の女性は街のカルチャー教室なんかで合気道の技を覚えればすぐ使えると勘違いしている人が多い。男性にも玄人に手出ししちゃうおっちょこちょいを見かけるが、いつから日本人はこんなあまちゃんになったんだ?昔からそんな計算も出来ない人はいたのかもしれないが。尤も臨だって今、外出中に何かあったとき空手技が使えるかどうかは別問題だよ。メンタル的な問題もあるし、なんだかんだで甘えん坊だしな。常に自分の身は自分でという意識があるなら常に身体を動かして鍛錬を怠らないのが普通だ。現在総合格闘技の解説をしている元柔道の山口香さんは格闘技を知らない人で身体が大きいアスリートなどに襲われたら勝ち目ないかも知れないと言っていた。俺も空手歴は34年だが、必ず勝てるほど甘いもんじゃないのは分かってる。