自衛隊空手

自衛隊というと、俺はどうしても徒手格闘技、自衛隊拳法に興味があって動画を観ていたよ。ある時自衛隊の空手を動画で観た。あれは空手の理想だね。俺にとってね。日本空手道一本勝負の形だけでなく、試合のように「止め!」の合図が掛からない時、つまりは実戦だね。そういう場合にも対応でき、相手が組み付いてきたときにもちゃんと対応している。もちろん武器を持ってる相手にも対応してるからね。当然の如く寸止めの稽古でもない。尤も今の若い人がああいうハードの稽古についていくかと言えば疑問だが。うちの道場では実現不可能だろうよ。「国を守らなきゃいけない仕事。ならば自分一人くらい守れなくてどうやって国を守るのか」この言葉に感銘を受けたね。全くその通りだな。あのくらいの状況に対応できなきゃ本当の武道ではないだろう。国民全員が空手をやっていれば日本国も安泰かな。それは無理か。うまく逃げるやつはどこにでもいるからね。無門会も今はどうか知らないけど、自衛隊空手とは違うが理想に近かった。だから俺はハマったんだよ。でも、それを突き詰めていたら、もっと体が自由に動けた方が実戦性が増すだろうと考えるようになったし、子供に空手を教える身になって、無門会のスタイルを教えるのは危険だし、伝えきることは不可能と思う事があってね。清心流を学ぶことになったんだけどね。結局は現代の競技空手に変わっていく清心流の空手からも離れる結果になったが。