志村けんの言葉

タカアンドトシが「欧米か!」でブレイクして次のギャグを考えていたところ、志村けんが「それだけ面白いのがあるんだったら、それひとつを大切にしろ」と言われて、吹っ切れたと聞いたことがある。俺には武道しかないな。これを一生続けるわけだからな。俺からこれを取ったら何も残らないんだからさ。最近はタクシー乗務も行かず、空手漬けの毎日だよ。夜仕事することもないし、体調がいい。気持がいい。今日もチラシをポスティングしてきた。だからってわけじゃないが、一般部の入門希望者から2件電話があった。練習もジムで指導する前とか少年部が始まる前にやるようにしているが、形をこなすとき、ほとんどナイハンチの形ばかりやる。俺にはこれだけで十分だ。最近はよく感じるよ。実戦的だとか言う前にこの形が体の調子を一番よくなる。昔、沖縄の拳豪、本部朝基がいろいろな形があるが、唐手はナイハンチだけで十分だと言っていたが、俺も経験しててその意味が分かるような気がする。54歳でヘビー級ボクサーを手刀一発で沈めたというからな。そんな人間を目指す価値があるってもんだ。俺がヘビー級ボクサーを倒せるかって言えば無理な話だがな。なら死んだふりでもうまくなった方がいいけどさ。志村けんから話が脱線しちゃったか。俺はガキの頃ドリフターズで育ったからな。裏番組の俺たちひょうきん族なんか見ようとも思わなかったな。あまり志村けんのギャグしか見てなかったからさ、そういう裏の一面がとにかくおれの心に突き刺さるよ。