施術で患者さんの要望

患者さんもうちの施術に慣れてくると、いろいろ要求してくる人がいるんだよ。「あれをやってください」「これはやらないんですか?」とかね。歪みって同じ人でもその時によって変わってくるから必ず要求通りにはできないんだよ。リラクゼーションサロンなら可能かもな。もしやったら患者さんに媚を売ることにもなる。須賀川で修業中、俺もやらされたよ。現にね。そのころはまだ何も知らないから、「え?いいの?」とばかりやっちゃってたよ。その時必要なテクニックならいいが、そうじゃないときにはかえって歪みが元に戻っちゃったりするんだよ。つまりは台無しになるってことだ。下手したら事故だ。一時の患者さんの快楽に付き合ったがために事故が起きたらどうするの?実際そんなことを平気でやっちゃう治療家が存在しちゃうんだからね。それが食っていくためだ?治療に関して素人の患者さんの言う事を聞いちゃったら先生じゃないぞ。実際それで立ち上がれなくなって、俺のところに治療を受けに来た人がいたよ、何年か前に。話はずれるけど、昭和のプロレスが盛り上がったのは何でもかんでもお客さんの要望に応えなかったからだよ。お客さんあってのプロレスだけど、お客さんはプロレスは素人だ。決してお客さんに媚びなかったんだよ。いつ出るかわからないから必殺技なんじゃねぇか。治療家に一言。こういう患者さんに媚びていても今はいいけど、だんだん要求がエスカレートしてくる可能性もあるぞ。それでもいいのか?それにいずれはそういう人は来なくなるよ。目先の金に目がくらんでる証拠じゃねぇか。と言っても治療家は変にプライドが高いのが多い。言っても無駄かもな。