ブランド

これっていったいなんなの?商品のメーカーが一流なのはいいけど、そのメーカーが欠陥商品を作っちゃまずいよな。俺はこういうものに興味はない。極真空手もブランド化してるけど。名前にかまけてると痛い目に遭うよ。極真の名前を出したけど、ちゃんと武道としての空手に目覚めて取り組んでる人もいるよな。こっちの方では一部、名前の有名さにかまけてる連中がいるからさ。うちの一般部の道場生で雇われ講師として体操を教えている酒井さんのところも月謝がめちゃくちゃ高いらしい。うちの教室の名前はブランドだからだという。一回たったの45分。それでちゃんと結果を出さなきゃいけなくて、大変らしい。酒井さんは高いなら高いなりの仕事をしなきゃいけないからね。一人で10人見てたらとてもそんなに質の高い指導はできないから、いろいろ提案をしてるんだけど、なかなか通らないらしい。今時は名前よりも質を求めてるんだからさ。名前の強さを求めてる人は中身じゃないからな、自分のエゴのために子供に習わせるとかだから。酒井さんに言わせるとうちの道場は贅沢だって。練習できて、それで何か体に変調があったらそれも対応してもらえるからという。うちはブランドじゃないけど、いや、名前自体有名じゃないんだから、それだけ質を高めるのは当たり前だよ。オオカミも食わせりゃブタになるっていうのもこういうところで言えるんだな。現場で働かない人間には実際現場で汗流してる人の気持ちが分からないから酒井さんは大変だ。酒井さんは値段に合った質を出すための努力をしている。俺はこの道場、自分が経営してるから、難しいことは何もないけど、経営者が別だとこれは難しい。これからは大きな組織は流行らないよ。寺子屋的なものがいいと思う。このことは沖縄空手の新里勝彦先生も言っている。