りお君とふうが君

りお君は入門してもう4年くらいたったな。茶帯の審査を受ける予定だ。この子はとにかくイエスマン。自分で考えてという事は一切ない。でも言われたことに関してはきっちりとこなしちゃう。俺、正直高度な技術まで教えちゃってるんだけどね。それでも簡単にこなせちゃうんだからすごいよ。とにかく従っちゃう。だから俺ふざけて「師範命令、死んでみ」と言ったら笑ってやがったけどな。

ふうが君はイエスマンと言えばイエスマンかもしれないが、りお君ほど徹底しているわけじゃない。自分なりに考えたりもする。6年生だが身長が低くてね、それさえなければ大会などでもいい成績を収めることが出来たはずだ。基本的なことは誰よりも呑み込みが早いかもしれない。りお君よりうまいね。でも組手になると不器用さ丸出しでね。その点、高度な技術を指導してもなかなかうまくいかない。今回も大会を控えている身だ。とにかくぶつかっていくしかないな。大会で活躍できないから駄目だというわけじゃないし、この子はリーダーシップをとって小さい子の面倒も見れる。俺が気付かなかった事とか、言ってないことを指導することもできちゃうからな。こういう事って、大人でもできない人は出来ないからねぇ。

今度はりお君もふうが君と一緒に選抜稽古に出る。二人とも自分らしさが出てきている。これからも頑張ってほしい。