普段の俺の練習

あくまでひとり稽古の時だね。形をこなすことが多い。とにかく内面を見つめる作業だよ。ヒクソングレイシーだって普段はスパーリングをガンガンやるわけじゃない。ただ内面を見つめる作業が主だ。どんな状況下でも自分を見つめ、平常心でいられるかだ。他人様を意識してばかりいると自分の存在すら忘れちゃってしまう。それじゃぁまずい。強くなるのに組手、スパーリングを強い人と何度もこなさなきゃいけないというのは必ずしも必要ない。うちの少年部なんかでも昔は道場生が少なくて、組手相手に恵まれた環境じゃなかったよ。でも、結果はちゃんと出せた。形を黙々とこなさせることに力を入れたよ。組手をたくさんとか強い人ととかいうけど、自分より格下と立ち会った方が技量は上がっていくよ。いつも同格と立ち会って磨かれるのは根性だけだ。各上と立ち合えば防御力が身に付く。でも結局は相対的な強さだ。絶対的な強さとは簡単には身につかないしな。素人が考えるよりはシンプルな作業だよ。自分は絶対に裏切らないし、最終的には勝っても負けても自分が残るんだよ。でも、威張った奴ほどそういう稽古は納得しないね。