以前の少年部と今の少年部

稽古中の緊張感は以前は半端じゃなかった。子供も最初は行きたくないと言う。親が行ってきなさいとけつをたたく。今はこんな親いないからなぁ。今でも少々あるにせよ、当時の道場は緊迫感の中での稽古。そりゃぁ、小さい子がやりたいなんて言える環境じゃないよ。でも、この中で育った少年部はたくましさが違った。気迫だけで十分空手家。技なんか出す前から違っていた。最近育った黒帯ではこんな気迫を持った子は出ていない。当時の少年部、黒帯、こうなると俺の怖さなんかどうってことなくなるんだよ。最近の黒帯は俺の気迫にもおじけづいて逃げていっちゃう。黒帯まではいかなかった子ですら気迫は違う。実際、中学になって辞めちゃったんだけど、うちの道場へ遊びに来たことがあって、うちの中学生とガチで組手をやって行った。まだ空手の緊張感を忘れてなくてね。いじめられっこに空手を教えているという話を聞いた。今の子にこれができるかな?できないだろうなぁ。昔の稽古に戻そうものなら今の子は死んじゃうよ。いくら世の中が平和だからといって、今の世知辛い世の中はある意味物騒ともいえる。自分を守れるのは自分しかいない。「いじめられたらお母さんが助けてくれるよ」なんて平気で言っちゃうからなぁ。今の子は。