若気の至り

大学時代、3人相手にトイレでケンカしてね。この3人は俺と付き合いがあった学生だ。「この程度の奴なら大丈夫」なんて思って、4発で倒してしまった。なぜ、俺をやろうとしたかは今も分からない。今度は体育館で7人を相手に大立ち周りだ。さっきの3人も含まれてる。トイレと違って広いから逃げてしまう。勝負はつかずだった。その後大学の教授に大目玉をくらった。俺は1人だ。7人がかりでケンカを売ってきたと言っても、ダメージはあっち側がひどい。タイマンもあったが、一番こたえたケンカがこの二つだ。3人相手にしたときは俺も油断して一発もらった。この痛み、衝撃は今でも覚えてる。その後は俺は友人を失くし、一人さびしく卒業した。強さばかりを求めてきた結果だ。虚しさばかりで、今まで空手をやってきた意味もなくなり、しばらくは練習する気も失せていた。その後しばらくして近所の子供が空手を教えてほしいと集まってきて、またやる気になって現在に至る。理由はどうあれ痛めつけたのは俺の方だ。またこの時は付き合いのあった友人だから後味悪かった。今は強さのみを追いかけることはない。あくまで自分のためだ。過去を振り返ってもあの乱闘だけは思い出したくもない。ただ、やらなきゃやられてたんだ。後悔は一切していないよ。その後ケンカもしたことはしたが、俺はぎりぎりまで避けようとした。それが弱いと勘違いした相手にも非がある。今でも引退した覚えもないよ。喧嘩に関してはね。でも、覚悟できちゃったら、不思議とケンカにはならないもんなんだなぁ。売ってきたやつがやる前に逃げていくよ。